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仮想市場で株投資体験
シンプレクスが教育ソフト
2001年4月30日 日本経済新聞(朝刊) 15面掲載記事  PDF
バーチャル(仮想)市場で株式投資を勉強しよう――。金融機関向け研修業務など投資教育をするシンプレクス・インスティテュート(東京・千代田、伊藤祐輔社長)は、パソコン上の仮想の銘柄を売買して株式市場や経済の仕組みを学ぶ教育用ソフトウエアを開発した。複数の参加者が画面に流れるいろいろな内容の情報を判断して売買し、最終的な損益を競う。日興證券やリーマン・ブラザーズ証券が新入社員教育に使うことを決めている。
 
「星電気」「花形自動車」といった仮想企業の株式を社内LAN(構内情報通信網)でつないだパソコンで参加者が売り買いする。買いの方が優勢だと価格が上がるといった具合に需給で株価が形成される「対戦型」なのが新しい点。金融情報端末のように画面には景気や為替、企業業績などについての架空のニュースが流れ、その内容に正しく反応すればもうけられる。千円に三千株の買い、千十円に二千株の売りをいった売買の注文状況を示す「板」の様子や、売買により損益も表示される。
 
売買にはコンピューターも参加し、取引が成立しやすいように流動性を与えたり、株価が材料に正しく反応するように調整したりする。株式取引だけでなく、株式の金融派生商品,(デリバティブ)、為替などについても同じ仕組みのソフト開発を進めているという。
 
 企業の研修には伊藤社長らが講師として加わり、このソフトを使いながら株価を動かす要因などについて解説する。日興では約百人、リーマンは二十五人くらいが研修を受ける予定。伊藤社長は、ソロモン・ブラザーズ証券(現日興ソロモン・スミス・バーニー証券)に十年間在籍、株式部長などを務めた。その前には大学院で偏微分方程式論の研究活動をしながら、高校などでの数学教育に携わった。こうした経験を生かし、理論と現実の橋渡し役を目指している。

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