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元証券マン 商機探る ■MBA仕込み■高いIT能力
2002年1月31日 日本経済新聞(夕刊) 5面掲載記事  PDF
 株価がバブル前水準に逆戻りする一方、昨年十月の確定拠出年金(日本版401k)導入、今年四月のペイオフ(定期預金などの払戻保証額を元本一千万円とその利息までとする措置)解禁などで株式投資への期待と必要性は高まるばかり。その舞台裏では、日本での実務経験を基に、高度な情報技術(IT)能力とMBA仕込みの経営手腕を備えた新しいタイプの"元証券マン"たちがビジネスチャンスを見据えている
 
 「フィデリティの『マゼラン』の最近の運用成績、どう思う?」――。金融関連システムの企画・開発を手掛けるアドバンストアイ(東京・中央)社長、岡本行生氏(33)の起業の原点は1995年、米フィラデルフィアのバスの中。とても裕福そうには見えない婦人がハンバーガー片手に話しかけてきた。当時は野村証券からペンシルバニア大ウォートン校に派遣中。金融ビジネス分野で著名な「Wharton」のロゴ入りTシャツ姿に、見知らぬ女性が「一口投資アドバイス」を求めてきたのだ。岡本氏は「既に個人の日常会話レベルで投資情報の交換が定着していた」と振り返る。帰国後、野村で新規業務立ち上げの道を探ったが、「急がないとチャンスに乗り遅れる」と99年に起業。401k関連の投資教育ビジネスの準備や、事業リスクの定量化モデル開発などで顧客を広げている。
 
 ITソリューションベンダーのインベステック(東京・港)を98年に始めた梶哲氏(36)もウォートンのMBA取得者。日興証券時代は、今では機関投資家のポートフォリオ管理モデルの標準となった「日興BARRA」の開発にも参画、金融技術を磨いた。
強みは「IT技術と金融技術の融合」。将来は「できるだけ金融から遠くへ行こう」と、あらゆるビジネスのリスク管理システムの開発を目指す。MBA時代に培った「得意分野と離れてこそ、逆に強みが発揮される」との発想からだ。

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